古民家での田舎体験に意味を持たせるとすれば。
2026/01/26
今日の午後のたらいち邸は、いつもとは少し違い、
子どもたちのための学習支援の場として貸し出しました。
静かな古民家の中で、教科書をめくる音や、時折聞こえる笑い声を
ふすま越しにその声を聴きながら、宿の片づけをしていました。
普段は宿泊施設として貸出をしていますが、地域貢献の場として
たらいち邸を利用していただくことも、大事なことであるなと感じました。
昨年に、通信制高校の課外活動場所の拠点を利用していただきました。
その話を起点に、体験学習の場として平日利用の機会をもっと増やしていけたらいいなという
そんな話を大人同士で話をしていました。
そういった経緯から「ここは、体験学習の場としてもっと深い役割を担えるのではないか」と最近よく思うようになりました。
たらいち邸で提供しているのは、薪でご飯を炊いたり、湧き水で豆腐を作ったりといった、手間暇のかかる暮らしの断片です。
こうした経験をただのレジャーで終わらせるのではなく、学びとして社会に還元していくプログラムにする。
そんな試みが、ここ高島市の豊かな風土とはとても相性がいいよね、と語り合いました。
けれど、そんな前向きな対話の片隅で、ある問いが頭をよぎりました。
今、私たちの周りでは、歴史上類を見ないほどの速さで技術革新が進んでいて、
私たち「人間」の成長は、果たしてそこに並走できるものなのだろうか。
スマホを操作する指先のフリックだけで情報の取捨選択ができるようになり、ある種の意思決定は速くなったものの、
人の心が育っていく時間や手間暇は、昔から変わっていないのではないか。
効率や速度を追い求める今の時代に、私たち人間の内面的な成長が追いつけず、どこか置き去りにされているような……そんな難しさを、今日、この古い家の中で強く感じたのです。
たらいち邸にある太い梁や、何十年もかけて黒光りした梁を見ていると、「時間がかかることの尊さ」を教えられる気がします。木が育つのに何十年とかかるように、人の学びや気づきも、本来はゆっくりとした歩みであるはず。
最先端の技術を受け入れつつも、こうした古民家での不便な体験や高島の自然の中での学びを通して私たちは自分自身の「歩幅」を取り戻す時間を得られるのではないかと、そんな気がしてなりません。
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たらいち邸
520-1831
滋賀県高島市マキノ町上開田145-1
電話番号 : 080-8182-4355
風合いそのままの滋賀の古民家
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